書類不備があった際の連絡に『SMSLINK』を活用し、書類不備修正にかかる時間を最大約8割カット
『SMSLINK』で満足度調査を作成・送付。設問にも工夫し、ハガキに比べて約1.6倍の返信率を実現
一部署からスモールスタートし、一斉配信によるお知らせや満足度調査、契約者へのAPI連携による手続き完了のお知らせなど、利用範囲を拡大
設立 | 2007年4月2日 |
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事業内容 | 少額短期保険業 |
従業員数 | 34名 ※2023年3月31日現在 |
HP | https://www.takken-fk.co.jp/ |
全国約10万社の不動産業者が加盟する宅建協会の会員向け業務支援を目的に設立した少額短期保険業者である株式会社宅建ファミリー共済(以下、宅建ファミリー共済)。同社では、契約者への連絡や顧客満足度調査に『SMSLINK』を活用し、業務改善の効果を実感している。今回は、サービス導入に至った背景や成果、今後の展望について伺った。
宅建ファミリー共済は、賃貸物件の入居者の家財や設備・備品等の損害、並びに入居物件・日常生活に関わる賠償責任の補償を取り扱っており、少額短期保険業者ではトップレベルの代理店数約1万店を誇る。
約60万件の契約数を保有しており、その大半が全国の代理店を通して保険契約が締結されるため、契約締結時に同社と契約者が直接やり取りすることは少ないそうだ。一方、事故が発生した場合や、契約者が賃貸物件を退去し保険契約を解約する場合には、直接同社と連絡を取り合うことが多くなるが、その際の連絡の取り方に課題を感じていたと各担当者は振り返る。
「書類等に不備や確認の必要があるときは、手続きを進めることができず、保険金のお支払いなどが遅れてしまうため、当社から直接お客さまに電話連絡を行います。当然、お客さまは事故関係の連絡や書類提出、解約の申し出などを当社に行っているので、当社のことをご認識いただいているのですが、"03"や"0120"始まりの知らない電話番号から電話がかかってくると迷惑電話やセールスと勘違いされ、お出にならないことが多くあります。また、問い合わせ窓口の受付時間は平日9〜17時となり、日中お仕事をされている方などは電話がつながりにくい、受付時間内に折り返しがいただけない、といったことも課題でした。繁忙期には月200件以上の書類不備が発生することもあり、何度も電話をかける工数がかかっていました」
さらに、電話がつながらない契約者の場合、不備書類を郵送でやり取りする必要があり、コストやリードタイムにも悩んでいたという。
「留守番電話になればメッセージを残すことができますが、電話に出ることもなく切られてしまうことが多くあるため、複数回の電話連絡だけでなく、郵送でやり取りすることもありました。場合によっては、『不備書類をお客さまに送り、訂正したものを返送いただき、万が一不備があればもう一度送り、再度返送いただく』といった複数回のやり取りが発生していました。また、全国にお客さまがいらっしゃるため、書類不備が完全に解決するまでに長い時では1ヶ月程かかることもあったほか、特定記録郵便で送る必要があるため、郵送料も無視できないコストになっていました」
「迅速な手続きのため、どうやってお客さまに連絡を取るか」という課題に対し、同社では、2019年頃からSMSの活用が検討されたという。当時、お客さまへの連絡手段の1つとしてSMSの利用が増加し、お客さまからのレスポンスが向上した事例が増えてきていることを知ったのがきっかけだった。
サービス事業者の選定にあたり、重要視したポイントは3つあったと担当者は振り返る。
「1点目は、電話連絡の代替となる個別送信の使い勝手がよく、かつ宛先ファイルアップロードによる一斉送信や、API連携等の拡張性もあること。2点目は、電話連絡と比較して、コストが同程度か低廉であること。3点目は、当社の担当者からの問い合わせに迅速に対応してもらえるか。これらの条件で検討した結果、以前からFAX送信業務でお取引があり、迅速な問い合わせ対応や、情報提供もいただいていたネクスウェイ社にお願いすることにしました」
同社では、2020年から『SMSLINK』の利用を開始したが、サービスの導入にあたっては、一部門から利用を開始し、他の部門や用途に広げていくというスモールスタートの形をとった。
「まずは、営業業務課(営業事務部門)において、電話連絡に代わる手段として、SMSを利用したお客さまへの連絡を試しました。SMS本文内に当社名や契約物件住所を明記するなどの工夫をしたこともあり、ほとんどのお客さまと連絡を取ることができ、大変有効な連絡手段であることを認識しました。この結果を踏まえ、損害サービス課(保険金支払部門)でも本格実施を開始しました」
当初は、電話連絡の代替手段のみの位置づけだったが、契約満期が近付いた契約者への一斉配信によるお知らせや、アンケート機能オプションによる満足度調査、さらにネットで保険契約の手続きをした契約者へのAPI連携による手続き完了のお知らせなど、利用範囲を拡大している。
「事故センター(事故処理部門)でも、電話してもつながらないお客さまと連絡が取れるようになり、仕事がスムーズに進められるようになったと好評です。当社からお客さまへの連絡手段の柱の1つになっていますね」と担当者は笑顔を見せる。
同社では、業務委託先企業を含めて16名が『SMSLINK』を操作するなど活用が広がっている。社内での活用拡大のポイントについて、営業業務課の担当者は「一部署でスモールスタートし、改革のサイクルを早く回して他部署・他用途へと活用を広げていったことかもしれませんね」と話す。さらに、損害サービス課の担当者は『SMSLINK』の使いやすさもポイントとして上げた。
「『SMSLINK』は操作手順が非常に簡単で使いやすいですね。例えば、定型文登録機能では、用途・シーンにあわせた定型文を作成でき便利です。また、初めて触る人でも画面を見たまますぐに使えている印象です」
契約者との連絡に『SMSLINK』を活用する効果について、営業業務課の担当者は次のように語る。
「書類不備として多いものの一つに口座情報の不備があります。解約時の払戻金の振り込みのために必要な情報なのですが、不備があった場合、午前中に銀行からの照会連絡が当社にきます。午前中のうちにお客さまにお電話をかけ、つながらない場合にはSMSを送っています。そうすると、昼ごろに折り返し入電をいただけることが多く、当日中に不備情報の修正が可能になりました。以前は、修正完了まで最大1ヶ月程度かかることもあったので、不備解決時間の最大約8割カットに貢献しています。」
同部門では、書類不備の連絡の他にも、契約手続きの督促など、契約者へ一斉に案内するシーンでもSMSを活用し、メリットを感じているそうだ。さらに、同社ではSMSを見た契約者から連絡をもらえるように、文面も工夫しているという。
「SMSを送信する際に、契約物件住所等を記載しているので、迷惑メール等ではなく自分宛の連絡とご理解いただけることが多く助かっています。またSMS本文内に当部署のメールアドレスを記載することで、SMSを見たお客さまがメールでも当社へ連絡ができるようにしており、スムーズなやり取りにつながっていると思います」
損害サービス課では、顧客満足度調査で『SMSLINK』のアンケート機能オプションを活用している。その効果について、担当者は次のように話す。
「保険金支払い後に、事故の受付や対応についての満足度調査を行っており、そのアンケートを『SMSLINK』で作成し、送信しています。満足度調査を開始するにあたり、返信率を重要視していましたが、SMSでの返信率は約11%となっています。通常、保険業界におけるハガキ発送のアンケートは約7%の返信率と言われていますので、SMSは約1.6倍の効果が出ています。お客さまが回答しやすいように、フリーコメントの回答欄はなくし、選択肢のみで回答できるようにしているのも、返信率向上の一因かもしれませんね」
また、ハガキ発送の場合は郵券代や往復ハガキの紙代などの費用がかかるが、SMSで配信することでコスト面の利点も感じている他、返信のレスポンスの早さについてもメリットだという。担当者は「30分以内に回答いただくことが多いので、すぐに回答を確認できるのがいいですね」と話す。
SMSを活用した契約者とのコミュニケーション改善の効果を感じている同社では、業務のさらなる改善にSMSを活用していきたいと話す。
「今後、業務委託業者で行っている転居・解約時の対応にも『SMSLINK』を活用していこうと考えています。運用マニュアルなしでも使えるほど使いやすいサービスなので、このような利用用途の拡張がしやすいのがいいですね。これ以外にも、業務改善に積極的にSMSを活用していきたいと思っています。ネクスウェイにはユーザーの声に耳を傾け、『SMSLINK』をさらに使いやすいサービスへとアップデートしてもらえることを期待します」
※本事例は2023年5月時点の内容となります。
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