対応端末
Androidデバイスでは、Googleメッセージなどを通じてRCS機能が利用できますが、iPhoneは標準でサポートしていませんでした。
ただし、2024年秋からリリースしているiOS18からRCSに対応が可能になりました。
対応キャリア
RCSは世界中の主要な通信キャリアによってサポートされており、日本ではdocomo、au、SoftBank、楽天モバイルが対応しています。
ただし、docomo、au、SoftBankは「＋メッセージ」、楽天モバイルは「Rakuten Link」と対応可能なサービスに違いがありますので、注意が必要です。

ビジネスでの活用例

RCSメッセージは、ビジネスにおける顧客とのコミュニケーションにも活用されています。以下はその一例です。

プロモーション通知
新商品やセール情報をリッチコンテンツを使って告知し、顧客の興味を引きます。
カスタマーサポート
双方向でのコミュニケーションを通じて、顧客からの問い合わせ対応を円滑にします。
予約確認・リマインダー
予約や予定のリマインダー通知をインタラクティブに配信し、顧客の利便性を向上させます。
支払いリクエスト・請求書送付
支払い案内をリッチなインターフェースで提供し、スムーズな決済を促進します。

主なRCSメッセージサービス

電話番号でメール（SMS）を送るメリット

RCSメッセージを利用できる主要なサービスについて紹介します。各サービスは独自の特徴を持ち、さまざまな用途に応じて利用できます。

＋メッセージ

「＋メッセージ」は、日本国内の主要通信キャリア（docomo、au、SoftBank）が提供するRCSベースのメッセージングサービスです。一部のMVNO（格安SIM提供業者）でも利用が可能です。

音声メッセージ、スタンプ、写真などのリッチコンテンツが送信可能
メッセージの送受信が無料で、SMSと異なり文字数制限がなし
既読通知機能があり、メッセージの受信状況を確認可能
対応している通信キャリア間であればサービスを利用できるため、広範なユーザー間での利用が可能

Rakuten Link（楽天リンク）

楽天モバイルが提供する「Rakuten Link」は、音声通話やメッセージングが可能な無料アプリで、RCSに対応しています。

国内外問わず、無料でメッセージを送信可能
画像や動画の送信、スタンプ機能などのリッチコンテンツもサポート

Googleメッセージ

「Googleメッセージ」は、Googleが提供しているRCSメッセージングアプリです。日本でもPixelなどに標準搭載されているほか、Android端末にはダウンロードが可能になります。

既読通知やメッセージの配信確認が可能
グループチャットやファイル送信など、インタラクティブなコミュニケーションを提供
エンドツーエンドの暗号化をサポートし、セキュリティを強化

RCSと他のメッセージサービスとの違い

個人が電話番号でメール（SMS）を送る方法

RCSメッセージはSMSやMMS、その他のメッセージサービスと異なる点が多く、各サービスの特徴を理解することが重要です。
以下は、RCSメッセージと他のメッセージサービスの違いを表形式でまとめたものです。

項目	RCS	SMS	MMS	iMessage	LINE
コンテンツの種類	リッチコンテンツ（テキスト、画像、動画、ボタンなど）	テキストのみ	テキスト、画像、動画	テキスト、画像、動画	リッチコンテンツ（テキスト、画像、動画、スタンプなど）
既読通知	◯	×	×	◯	◯
対応端末	サービスによって異なる	ほぼ全てのスマホ・ガラケー	対応機種に制限あり	Appleデバイス限定	対応機種に制限あり
文字数制限	2,730文字まで	670文字まで	ほぼ無制限	ほぼ無制限	1万文字まで
アプリの必要性	あり	なし（標準搭載されることが多い）	なし	あり	あり
利用料金	データ通信料	送信ごとに料金が発生	送信ごとに料金が発生	データ通信料	基本的に無料
対応キャリア	サービスによって異なる	ほぼすべてのキャリア	利用できないキャリアあり	Apple製品のみ	ほぼすべてのキャリア

SMSとの違い

RCSとSMSの最大の違いは、送受信できるコンテンツの種類です。

主な違い

SMSはテキストのみ対応、RCSは画像・動画・ボタン付きメッセージなどを送信可能。
RCSでは既読通知やメッセージ配信の確認ができる。
SMSは文字数制限が最大670文字までだが、RCSは制限がより緩やか。

MMSとの違い

MMSもリッチコンテンツの送信が可能ですが、RCSとはいくつかの違いがあります。

主な違い

MMSはファイルサイズの制限があり、RCSよりも容量が小さいファイルしか送れない。
RCSは双方向コミュニケーションを強化する機能（例：ボタン付きメッセージ）を提供。
MMSはメッセージの配信状況を確認する機能がないが、RCSは可能。

iMessageとの違い

iMessageはApple製品に限定されたメッセージングサービスで、RCSとは対応範囲が異なります。

主な違い

iMessageはAppleデバイス（iPhone、iPad、Macなど）の間でのみ利用可能なのに対し、RCSはAndroidユーザーに広く対応。
iMessageは端末依存、RCSはキャリア依存であるため、対応状況が異なる。

LINEとの違い

LINEはRCSとは異なり、独立したアプリとして提供されるメッセージングサービスです。

主な違い

LINEはアプリのインストールが必要だが、RCSはAndroid端末で標準提供されることが多い。
LINEはスタンプや決済機能などの独自機能が豊富だが、RCSは標準メッセージングとしての機能が中心。
RCSは電話番号に基づいてメッセージを送受信するため、連絡先の共有が簡単。

RCSメッセージの料金体系

法人が電話番号でメール（SMS）を送る方法

RCSメッセージの料金は、利用する通信キャリアやサービスプロバイダーによって異なります。RCSは基本的にデータ通信を利用するため、SMSやMMSと異なる料金体系が適用されることが一般的です。

ここでは、他のメッセージサービスと比較した際の主な違いについて解説します。

他のメッセージサービスとの違い

RCSメッセージの料金

RCSメッセージは、データ通信を使用するため、ほとんどの場合、追加の送信料は発生しません。送信の際はインターネット接続を必要とし、データ通信量に基づいて料金が発生します。
個人利用の場合、データ通信料がかかるのみで、RCSメッセージ自体の送信料はかからないことが多いです。
ビジネス利用の場合、RCSメッセージングサービスを利用する際の料金プランが別途設定されており、SMSよりも高機能な機能を活用できる分、料金が変動することがあります。

SMSの料金

SMSは送信ごとに料金が発生します。通常、1通ごとの料金が設定されており、60文字を超えると約65文字ごとに追加料金が発生します。
国際SMSの場合、さらに高い料金が適用されることがあります。

MMSの料金

MMSも送信ごとに料金がかかりますが、SMSと比べてファイルサイズが大きいため、料金が高めに設定されることが一般的です。
画像や動画を送信する際は、データサイズに応じた料金が適用されます。

iMessageの料金

iMessageはAppleのメッセージングサービスで、データ通信を使用するため、RCSと同様に追加の送信料はかかりません。インターネット接続が必要であり、使用するデータ量に基づいて料金が発生します。
Appleデバイス間でのみ利用できるため、他のデバイスとのメッセージのやり取りにはSMS/MMS料金が発生します。

LINEの料金

LINEは基本的に無料で利用でき、メッセージ送信には追加料金がかかりません。ただし、通話機能や特定のスタンプ購入など、一部の機能には課金が必要です。

料金比較表

以下の表で、RCSメッセージと他のメッセージサービスの料金体系の違いをまとめました。

サービス	料金体系	データ通信料	備考
RCS	データ通信量に基づく	発生する（通信量に応じる）	ビジネス利用時は料金プランが異なる
SMS	送信ごとに料金が発生	なし	文字数によって追加料金が発生
MMS	送信ごとに料金が発生	なし	画像や動画は高額になることも
iMessage	データ通信量に基づく	発生する（通信量に応じる）	Appleデバイス間のみ利用可能
LINE	基本的に無料	発生する（通信量に応じる）	通話や一部機能には課金が必要

この比較表を参考にして、各メッセージサービスの料金体系の違いを理解し、目的に応じた最適なサービスを選んでください。

RCSメッセージのメリット

電話番号でメール（SMS）を送るときの注意点

RCS（Rich Communication Services）メッセージは、従来のSMSやMMSよりも多機能で、リッチなメッセージ機能を利用することができます。
ここでは、RCSメッセージの主なメリットについて説明します。

リッチな表現が可能

RCSメッセージは、テキストだけでなく、画像、動画、音声、ファイル添付、ボタン、カルーセルなどの多様なコンテンツを送信できます。これにより、より視覚的で効果的なメッセージを配信することができます。

商品紹介に画像や動画を添付して、より詳細な情報を伝える
購入ボタンやリンクを含めたアクション誘導を行う
カルーセル形式で複数の商品やサービスを同時に表示

これらの機能により、マーケティングやカスタマーサポートにおいて、ユーザーとのエンゲージメントを向上させることができます。

双方向コミュニケーションの強化

RCSは、チャット形式の双方向コミュニケーションを可能にし、ユーザーとのインタラクションを強化します。ユーザーからの返信や入力をリアルタイムで受け取り、それに応じた対応を即座に行うことができます。

顧客からのフィードバックや問い合わせに対して迅速に対応
購入プロセスやサポートのやり取りを円滑に進める
チャットボットとの連携による自動応答の実現

双方向のやり取りが可能なため、顧客体験の向上とともに、企業にとっても効率的なコミュニケーションが実現します。

オープンなプラットフォーム

RCSは、世界中の通信事業者によってサポートされているオープンなプラットフォームです。これにより、さまざまな通信キャリアや端末メーカーが対応しているため、広範なユーザー層にメッセージを届けることが可能です。

世界中の多くのキャリアで標準化されており、広範囲なデバイス互換性がある
アプリのインストールが不要で、RCS対応のメッセージングアプリで利用可能
開発者にとっても柔軟性が高く、カスタマイズ可能なメッセージング機能を容易に導入できる

オープンなプラットフォームであることは、エコシステムの拡大や新しい技術の導入においても有利であり、将来的な拡張性にも期待が持てます。

これらのメリットを活用することで、RCSメッセージはビジネスにおいて非常に有用なコミュニケーション手段となります。

RCSメッセージの注意点・デメリット

RCSメッセージは多機能で便利なサービスですが、いくつかの注意点やデメリットも存在します。ここでは、RCSの課題や制約について解説します。

認知度が低い

RCSはまだ新しい技術であり、多くのユーザーに十分な認知が広がっていません。そのため、SMSやLINEなどに比べて認知度や普及率が低い状況です。

利用するにはRCS対応のアプリが必要であることを知らないユーザーが多い
RCSによってはメッセージのやり取りができるキャリア・端末に制限がある
企業がRCSを導入しても、ユーザーがその機能を知らないと効果が十分に発揮されない

RCS未対応・インストールされていない端末がある

RCSは対応する端末やアプリに依存するため、すべてのユーザーに確実にメッセージが届くわけではありません。特に古い端末や、特定のキャリアでのみ提供されているサービスに影響が出る場合があります。

古いスマートフォンや一部のモデルではRCSがサポートされていない
一部のキャリア・端末でのみ提供されているRCSの場合、対象外のユーザーには利用できない
RCS機能が有効化されていない場合、通常のSMSとして送信される

これらの制約があるため、すべてのユーザーにリーチできるとは限らない点に注意が必要です。

他のメッセージサービスとの互換性

RCSは他のメッセージサービス（例えばLINE、WhatsApp、iMessage）とは互換性がありません。そのため、異なるサービス間でのメッセージ送信が難しく、ユーザーのメッセージング環境に依存します。

同じRCS対応のアプリや端末間でのみ、RCSのリッチな機能が利用可能
他のメッセージングアプリユーザーとは通常のSMSでしかやり取りできない
ユーザーが複数のメッセージングサービスを使い分ける必要がある

セキュリティの課題

RCSは、SMSに比べて強化されたセキュリティ機能を持っていますが、他のメッセージングサービスと比べると暗号化や認証の面で劣る場合があります。特に、エンドツーエンド暗号化が必須ではないため、セキュリティ面での不安が残ることがあります。

エンドツーエンド暗号化が提供されていないケースがある
通信事業者がメッセージ内容にアクセスできる可能性がある
サイバー攻撃のリスクが完全に排除されるわけではない

このため、特に機密情報の送受信には慎重な対応が必要です。

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より多くの人にメッセージを送るならSMSも併用しよう

RCSメッセージは多機能でリッチなコミュニケーションが可能ですが、すべての端末やキャリアが対応しているわけではありません。そのため、確実にメッセージを届ける手段として、SMSを併用するのが効果的です。

ここでは、SMSがビジネスで重要視される背景やその活用法について解説します。

SMSがビジネスで活用される背景

SMSは世界中で幅広く利用されているメッセージング手段で、ほとんどの携帯端末で受信可能です。以下の理由から、ビジネス用途での活用が進んでいます。

高い到達率
SMSはインターネット接続を必要とせず、携帯回線を使用してメッセージが送信されるため、ほぼ確実に届きます。
即時性・高い視認性
SMSは受信者の端末に瞬時に通知され、メールほど件数を受信しないため視認性も高く、緊急の通知や期限が迫っている連絡に適しています。
幅広いユーザー層へ対応
スマートフォンだけでなく、フィーチャーフォン（ガラケー）など、インターネットに接続できない端末でも受信可能です。

これらの要因により、SMSは顧客との重要なコミュニケーション手段として採用されています。

SMSのビジネス活用例

SMSは幅広い業種でさまざまな用途に活用されています。具体的なビジネス活用例をいくつか挙げてみましょう。

顧客への重要な連絡・通知
契約内容・更新の連絡、荷物の配送状況の確認、サービス開始の案内、予約のリマインダーなど、顧客に必ず届けたい重要な連絡に利用されます。
マーケティングキャンペーン
クーポンコードや限定セールの告知を送信し、反応率向上に利用されています。
認証コードの送信
ログイン時の二要素認証（2FA）に利用することで、セキュリティ強化に活用されています。
緊急連絡
災害時の安全情報の提供や緊急時の連絡手段としても利用されています。

これらの活用例からもわかるように、SMSはさまざまなシーンでビジネスの効率化や顧客とのエンゲージメント向上に寄与します。

ビジネスではSMS送信サービスの活用がおすすめ

SMSをビジネスで効率的に活用するためには、専用のSMS送信サービスを利用し、ビジネスの規模やニーズに応じて柔軟にSMSを活用がおすすめです。

一斉送信
大量のメッセージを一括で送信できるため、キャンペーンや通知に最適です。
配信状況の管理
送信履歴や配信成功・失敗のステータスを管理できるため、メッセージの効果を分析しやすくなります。
API連携
顧客管理システムや予約システムと連携することで、メッセージ送信を自動化できます。
コンプライアンスの対応
サービス提供者によっては、送信先リストの管理やオプトアウト機能の提供など、法規制に対応した機能が備わっています。

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まとめ

RCSメッセージは、リッチな表現と双方向コミュニケーションを可能にする次世代のメッセージングサービスです。

しかし、対応端末やキャリアの制約、認知度の低さなどの課題があるため、ビジネスでの活用にはSMSとの併用が推奨されます。SMSは幅広い端末で利用可能で、即時性や信頼性が高いため、確実にメッセージを届けたい場合に有効です。

ビジネスにおいては、SMS送信サービスを利用することで、より効率的なメッセージングが可能となり、マーケティング活動や顧客対応の効果を最大化することができます。

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RCSメッセージとは？他サービスとの違いや特徴、注意点やSMSとの違いを解説！