	メリット	デメリット
SMS	メッセージが到達しやすい	モバイル端末を持っていないと使えない
グループウェア	複数の機能を一元化できる	管理コストがかかるツールの社内浸透に時間がかかる
SNS	UIやUXが馴染みのあるものが多く誰でも気軽に使える	導入とランニングコストが必要
チャットツール	コミュニケーションのスピード感が高まる	ランニングコストがかかる

1.電話番号のみでコミュニケーション可能｜SMS

SMSは携帯電話やスマートフォンの標準機能で、電話番号がわかればメッセージを送受信できます。

メールの場合は英数字や記号を組み合わせたアドレスが必要なうえに、11桁の携帯電話番号よりも文字数が多いため、アドレスを間違えてしまい誤送信となったりメール自体が送れなかったりすることも想定されます。

アドレス変更の機会や文字数がメールよりも少ないため、SMSは誤送信が起きづらく、メッセージの到達率が高い方法です。またプッシュ通知が届くため、メッセージを見てもらいやすいのもSMSのメリットです。

ただしSMSはモバイル端末を持っていることが条件のため、仕事用の端末を支給されていない相手とのやり取りには別の手段を考えましょう。そして、文字数制限があるため簡潔に要件を伝える必要があります。

2.スケジュールやプロジェクトの管理も可能｜グループウェア

グループウェアとは企業や組織内でのコミュニケーションや情報の共有をスムーズにするツールのことで、複数の業務効率化ツールを一元化できるソフトウェアです。

利用できる主なツールとしてメールや社内SNS、社内ポータル、ファイル共有などがあげられます。全社に向けての広報や業務資料の共有が簡単にできる点が大きな特徴です。

ただし、グループウェアは掲示板を作成する際に管理者の許可が必要であり、許可を得るための手続きが必要な点やツールが社内に浸透しにくいことが懸念点です。

3.インターネット上で多くの人に情報共有が可能｜SNS

ビジネス向けのSNSは、プライベートで使っているSNSをビジネス向けにしたツールのことです。スマートフォンを活用している社員が多い企業にとっては、導入のメリットが大きいツールです。
一方で有料版のSNSの場合は導入時のイニシャルコストやランニングコスト、さらに社員に使い方を教える教育コストも必要です。費用対効果を見極めたうえで導入を検討してみてください。

4.リアルタイムで連絡が可能｜チャットツール

チャットツールはメッセージを簡単に送受信できるため、ビジネスコミュニケーションが円滑に進みます。メール以外のコミュニケーションツールとして注目されており、スマートフォンはもちろんパソコンでも利用できるツールがほとんどです。

セキュリティ対策がされているツールであれば、社外やチャットツール外への情報漏洩のリスクが少なく、いつでもどこからでもコミュニケーションができます。

一方で導入時の手間やランニングコストがかかるケースが多いため、頻繁にチャットツールを使う企業にとっては有益ですが連絡のやり取りが少ない企業にとっては費用対効果が低いかもしれません。

メール以外のコミュニケーションツール導入のメリット

コミュニケーションツールとしてメール以外のツールを使うことには、いくつかメリットがあります。

1.業務連絡がスムーズに進む

大きなメリットはプッシュ通知機能によって、メールよりも連絡に気づきやすい点です。早期の意思確認が可能なため、業務の効率化や生産性の向上を期待できます。

また、メールでは「お世話になっております」や「◯◯会社の◯◯です」など、かしこまった文で始まることがマナーです。しかし簡潔な文面でやり取りができるため、業務連絡と情報共有がスピーディーになります。

2.表現がシンプルで自分らしさを出せる

メール以外のコミュニケーションツールには、文面のフォーマットがなくカジュアルにやり取りできるケースが多いため、表現方法に自分らしさが出ます。

絵文字や顔文字などの活用で気持ちが伝わりやすく、相手との心理的な距離を縮められる点もメリットの一つです。

3.情報やノウハウを蓄積することで属人化が防げる

業務の属人化にもメール以外のコミュニケーションツールが一躍買われるケースもあります。情報やナレッジを蓄積できるツールであれば、担当者が休暇や退職などで不在の場合でも他の人が対応することも可能です。

情報を誰でも可視化できることで、一人一人のノウハウを企業全体の資産として残せる点も大きなメリットです。

4.タスクやモチベーションを管理できるツールもある

コミュニケーションツールには、タスクやスケジュール管理機能が備わったものもあります。タスク管理機能は各々が持っている仕事の内容や納期を可視化できるため、仕事の進捗具合を把握できます。

ほかにも出社が少ない企業にとっては、社員のモチベーション管理ができる機能が備わっているコミュニケーションツールが便利です。直接会えなくても、社員の気持ちを把握しやすいです。

メール以外のコミュニケーションツールの選び方

ここからはメール以外のコミュニケーションツールを選ぶ際に、押さえておきたいポイントを紹介します。企業の規模や働き方、社員の特徴を踏まえたうえで適切なツールを選びましょう。試用版があるコミュニケーションツールもあるので、事前に比較してみるのもおすすめです。

スマートフォンから連絡できる

選び方の一つには、パソコンだけでなくスマートフォンにも対応しているかどうかがあげられます。

時差出社やテレワークなど、働いている時間や場所がバラバラな企業も増えています。スマートフォンやアプリにも対応していれば、いつでもどこにいてもアクセスができるため、スムーズなコミュニケーションが可能です。

直感的に操作ができる

使い勝手の良さもコミュニケーションツール導入時の検討事項の一つ。社員が問題なく気軽に使いこなせることが重要です。

特にITリテラシーが低い年齢層がいるメンバーが多い場合、シンプルで操作が分かりやすいツールを選ぶようにしましょう。ツール導入後も積極的にフォローアップする時間を設けることも大切です。

やりとりの記録を残せる

コミュニケーションのログを残せることも、コミュニケーションツールのメリットの一つです。認識の誤りを防げることやトラブルが起きた際の証拠として確認できるのは大切です。

また、知見の共有ができる点も大きな魅力で、検索機能から特定のワードを入力すれば、誰かが発信しているナレッジや情報を入手できます。

メール以外のコミュニケーションツールならSMSがおすすめ

メール以外のコミュニケーションツールを導入したい方は、まずSMSからチェックしてみてください。SMSは他のツールと異なる特徴があり、非常に便利なツールです。

スマートフォンの標準機能のみで利用できる

SMSはモバイル端末の標準機能のため、スマートフォンの契約手続きが終わればすぐに利用できます。
SlackやChatWorkなどのビジネスチャットは、絵文字が使えたりさまざまな機能が搭載されていたりと便利な側面がありますが、事前準備や登録手続きが必須です。一方でSMSは専用アプリのインストールや会員登録といった手続きの必要なしで利用できます。